月と海豹つきとあざらし
北方の海は銀色に凍っていました。長い冬の間、太陽はめったにそこへは顔を見せなかったのです。なぜなら、太陽は、陰気なところは、好かなかったからでありました。そして、海は、ちょうど死んだ魚の眼のようにどんよりと曇って、毎日雪が降っていました。 …