鬼謀きぼう)” の例文
彼もすでに三十余歳、陣中にあっては鬼謀きぼうの勇将と恐れられているが、家にあっては、まだ達者な親を持っている子どもであった。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
同じ頭脳あたまをもちながら、どこからそんな鬼謀きぼうと鋭い神算がひらめくものかと、自分の頭脳あたまとくらべて、呆れ顔であった。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いや、なおさら油断はならぬ。あの男のことだ、どんな鬼謀きぼうを抱いているやも知れぬ。決して怠るな、各〻」
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)