中興の祖劉貞りゅうていは、ひとたびは、涿県たくけん陸城亭侯りくじょうていこうに封ぜられましたが、家運つたなく、以後流落して、臣の代にいたりましては、さらに、祖先の名を辱めるのみであります。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)