閉口垂へこた)” の例文
しかしこれくらいのことには閉口垂へこたれない。自分達の主張の正しいのは充分信じている。近い内に自分達の勝利者たるべき信念は確固としている。だから更に悲観はしなかった。
青年の天下 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
今に閉口垂へこたれることだろうと思って見ているのに、Y君はちっとも手を緩めない。
映画を作る話 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
そしてあくまで自分の所信をやり通す。こんな人間でなければ駄目だ。温室の草花が嵐に会ったように、一度の失敗で閉口垂へこたれてしまう人間の成功の出来ないのは当然である。
青年の天下 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
他人に頼ろうと思えばこそ、不運に遭うたびに恨み言が述べたくなるのだ。閉口垂へこたれるのは自分の罪である。劣敗者となるのは自分が弱いからである。少しも他人や社会の罪ではない。
青年の天下 (新字新仮名) / 大隈重信(著)