そのとき、空の一角から、立川飛行聯隊の重爆撃隊じゅうばくげきたいが、三機雁行がんこうの隊形をとって、しずしずと、アクロン号の真上に、あらわれた。そこには、既に、アクロン号を守る敵機の姿も、見えなかった。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)