遠眼鏡とほめがね)” の例文
「ね、親分、もとはと言へば遠眼鏡とほめがねが惡かつたんですよ。あんな物がなきや、二人の女が殺されずに濟んだ筈です」
用人の禿頭はげあたまに三百兩を叩き返して、サテと改りましたよ、——遠眼鏡とほめがねで町娘を御覽になつて、奉公に出せなんて無理を言ふからこんなことになるんだ。
二階から遠眼鏡とほめがねで見て笑ひものにしたり、行水を覗いてからかつたりすると聞いてをりますから、ハツと思つて振り返るとたんに、恐ろしく重いもので、首筋を打たれ
「何んでもありませんがね、お君を遠眼鏡とほめがねで見たといふ、日本一の助平助郎の顏も見たいし」