遠方さき)” の例文
いよいよ配る段になると、聞き伝えて十町遠方さきからも貰いに来て、半時間経つと、一袋も残らず、葬礼人夫は目がまわった。
婚期はずれ (新字新仮名) / 織田作之助(著)
ある日、敬二郎が二階の窓からたんを吐くと、路地を通っている銭湯ふろ屋の娘の顔に掛った。それでおたかと銭湯屋との仲は目立って仲がわるくなり、子供たちは二町も遠方さきの銭湯へ行った。
婚期はずれ (新字新仮名) / 織田作之助(著)