通町とおりまち)” の例文
お祖父様のお葬式が済むと間もなく母は妹と、弟を連れて九州に下り、福岡通町とおりまちに住み、祖母と私もそこへ同居し、中学へ通うようになった。
父杉山茂丸を語る (新字新仮名) / 夢野久作(著)
それから十年の後高等学校在学中に熊本くまもと通町とおりまちの古本屋で仏語読本に鉛筆ですきまなしにかなの書き入れをしたのを見つけて来て独習をはじめた。抑圧された願望がめざめたのである。
読書の今昔 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)