一台の卓子テーブルがポツンと置かれて、その上に細い数字を書きこんだ送電日記表そうでんにっきちょうの大きな紙と、鉛筆が一本無雑作むぞうさに投げ出されていたが、しかし当直技手の姿は何処にも見えなかった。
白蛇の死 (新字新仮名) / 海野十三(著)