身性みじやう)” の例文
「あの女の身性みじやうを洗つてもらひ度いんだ。とりわけ、旦那が死んだ後どうして居るか、旦那の石川屋權右衞門が死んだ晩、何處でどうして居たか」
さうして、女優は品行の正しい身性みじやうのあまり卑しくないものばかりを選むつもりだと云つた。滑かな大坂辯が暑い空氣の中に濁りを帶びて、眠たい調子をうね/\とひゞかしてゐた。
木乃伊の口紅 (旧字旧仮名) / 田村俊子(著)
お羽織だつた頃の情夫いろは言ふ迄もなく板屋順三郎のお妾のお禮が身性みじやう、ことに男出入りを念入りに調べるんだ。二十年も二十五年も前のことだが、そんな事は不思議に世間の人は忘れないものだ
「あれは、女房の遠縁で、身性みじやうがよくわかつてをります」