越年をつねん)” の例文
つれて、再びあちらへ渡り、マオカで越年をつねんしながら、東京の或新聞に長篇の小説を書いて送りたいのだし——
泡鳴五部作:03 放浪 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
うんと越年をつねん仕事に儲けてくるべ
「折角、お鳥も來たから、一緒に越年をつねんすれば出來るのに!」かう思ふと、「今一つお頼みがあるのです」と、義雄はせめて一年なりとも北海道にとどまつて
泡鳴五部作:04 断橋 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
社で滿足に約束の俸給を拂はれない爲め、まご/\してゐては、越年をつねんの用意にも困るからといふわけだ。
泡鳴五部作:04 断橋 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
さきに僅かの金でそこに買つて置いたロスケ小屋に一と冬を越年をつねんして見てもいいとまで思つた。
泡鳴五部作:05 憑き物 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)