豚脂ぶたあぶら)” の例文
豚脂ぶたあぶらをふんだんに使って、ぎとぎとし過ぎていたけれども、空腹には案外うまかった。二十年前は物資が乏しく、こんな店もなかったし、鰹節も干してなかった。貧寒な漁村であった。
幻化 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)