豔彩えんさい)” の例文
折柄、八月の末近く南国とは言ひながら、車の窓に展転する峠の山々に、どこか秋の気が忍び寄つて、山骨を掩ふ楢の木の緑の葉も、豔彩えんさいのさかりを過ぎてゐた。
たぬき汁 (新字旧仮名) / 佐藤垢石(著)