詭激きげき)” の例文
また曰く、「幕府へ御忠節は即ち天朝への御忠節、二つこれ無く候」と、これみな月性に向って、その詭激きげきの論を駁したるなり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
然るに、この良民が家にありて一部の経世書を読むか、または外に出でて一夜の政談演説を聴き、しかもその書、その演説は、すこぶる詭激きげき奇抜の民権論にして、人を驚かすに足るものとせん。
経世の学、また講究すべし (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
あるいは猛激粗暴なる檄文げきぶんを投じ、あるいは詭激きげき無謀なる挙動をなし、てんとしてみずから怪しまず、かえって志士の本色となすがごときはなんぞや。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)