蚤糞のみくそ)” の例文
忍苦忍従にんくにんじゅうの大事業にも等しい。されば、常に蚤糞のみくそを肌着につけて、寝酒一升の恩賞にあずかるため、時には命も軽しとする仲間ちゅうげん部屋の中からでもなければ、よくこの任にたえる異才は現われまい。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)