薄倖児はっこうじ)” の例文
旧字:薄倖兒
彼は偉大なのらくら者、悒鬱ゆううつな野心家、華美な薄倖児はっこうじである。彼を絶えず照した怠惰の青い太陽は、天が彼に賦与ふよした才能の半ばを蒸発させ、蚕食さんしょくした。
虚構の春 (新字新仮名) / 太宰治(著)