“莫迦囃”の読み方と例文
読み方割合
ばかばや100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
現に夜学にかよふ途中、「お竹倉」の向うに莫迦囃ばかばやしを聞き、てつきりあれは「狸囃たぬきばやし」に違ひないと思つたことを覚えてゐる。それはおそらくは小学時代の僕一人ひとりの恐怖ではなかつたのであらう。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
こういう町は明治とは言い条、まだ「本所ほんじょの七不思議」とは全然縁のないわけではなかった。現に僕は夜学の帰りに元町通りを歩きながら、お竹倉のやぶの向こうの莫迦囃ばかばやしを聞いたのを覚えている。
追憶 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)