茫々乎ぼうぼうこ)” の例文
相手の溜息も沈んだ顔色も、てんで目に入らないように、天井を眺めながら、茫々乎ぼうぼうことしてひかえている。相手がきりだすまで、十年でも二十年でもゆっくり待つ気と見える。
顎十郎捕物帳:10 野伏大名 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)