聲色使こわいろつかひ)” の例文
新字:声色使
其のは、庭を越した向側の座敷で女を相手に頻と藤八拳とうはちけんを打つてゐる男の聲、例の如く聲色使こわいろつかひが裏通の處々に立留つては木を打つてゐたが、聞き馴れた其れ等の響がまだ深けもせぬよる
歓楽 (旧字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)