美音いいこえ)” の例文
「あれは東雲しののめさんの座敷だろう。さびのある美音いいこえだ。どこから来る人なんだ」と、西宮がお梅にたずねた時、廊下を急ぎ足に——吉里の室の前はわけて走るようにして通ッた男がある。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)