羅衣うすごろも)” の例文
さうすると姫は孔雀の羅衣うすごろもを涙のやうにふるはしてやうやく顔を上げました。その眼は春雨にうたれた十六夜いざよひの月のやうに美しく悲し気に光つて居りました。
嘆きの孔雀 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)