粂太郎くめたろう)” の例文
ある日、二階の絹商人——その名は粂太郎くめたろうというのであったが——がその座敷で向かい合った時、こう云って粂太郎は笑った。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
……ご老師お作りの設計図みつもりずを白痴の少年粂太郎くめたろうめのために盗まれましたのでござりますぞ……幼な馴染なじみの芳江姫と夫婦になりたい一心から紋十郎の誘惑そそのかしに応じ、盗み取りましたのでござります。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)