親しくその人をはぐくんだ山川草木の間で、相当の研究を積んでいたには相違ないが、その中でも竹中半兵衛尉重治たけなかはんべえのじょうしげはるの研究に就いては、なかなかの造詣ぞうけいを持っているらしい。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)