神々こう/″\)” の例文
岡村君にこう云われて、私は水音を便りに荊棘けいきょくの間を分けて泉の縁へ降りて行きました。私は岸辺に彳んで向う側を見渡した時、其処に名状し難い神々こう/″\しさの、美女の立像を認めました。
金色の死 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
そして彼女がどことなく神々こう/″\しくふれてはならないものゝように見えた。彼は彼女を安心と静けさのなかに置こうとそのまゝ静かに襖を閉じた。彼は一人で歌をうたいながら庭の方に歩いて行った。
咲いてゆく花 (新字新仮名) / 素木しづ(著)