祖々父ひぢゝ)” の例文
香具山の南の裾に輝く瓦舎かはらやは、大官大寺だいくわんだいじに違ひない。其から更にまつ直に、山と山との間に薄く霞んでゐるのが、飛鳥の村なのであらう。祖父も祖々父ひぢゝも其父も皆あの辺りで生ひ立つたのだ。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)