確率プロバビリティ)” の例文
ある特別な間隔に遭遇するという確率プロバビリティは、あらゆる種類の間隔時間とその回数との相乗積の総和に対するその特別な間隔の回数と時間との積の比で与えられる。
電車の混雑について (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
もっと言葉を変えて言えば、すべての事がらは、現世で確率プロバビリティの大きいと思われるほうから確率の僅少きんしょうなほうへと進行するから不思議でないわけにはゆかないのである。
映画の世界像 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
この「純数」がおそらくある出来事の「確率プロバビリティ」と結び付けられるものであろうと云っている。これに対するアインシュタインの考えは不幸にしていまだ知る機会を得ない。
アインシュタイン (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
従って先ず新星が現われて、それからわれわれがそれを発見するという確率プロバビリティは、二つの小さな分数の相乗積であるから、つまりごく小さいもののまだ小さい分数に過ぎない。
小さな出来事 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
もしそうだとすれば先生と弟子とが同じ病気にかかる確率プロバビリティは、全く縁のない二人がそうなるより大きいかもしれない。病気が同じならば同じ時候によけいに悪くなるのはむしろありそうな事である。
病室の花 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)