矢田判官義清やだのはんがんよしきよが大江山方面から都へ攻めのぼるとか、あるいは摂津国河内の源氏が雲霞のごとき大軍で都へ寄せてくるとか、さまざまな怪しい不安にみちた風説がしきりに乱れとんだ。