“皀莢阪”の読み方と例文
読み方割合
さいかちざか100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
東京に還って後毅堂は暫く職に就くことなく唯滞京すべき命を受けて水道橋内なる皀莢阪さいかちざか下の家に留っていた。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
この時もまた家族を伴わず長男文豹と二、三の門人を従えて東京に来り、駿河台するがだい皀莢阪さいかちざか下の官舎に入った。皀莢阪は駿河台の西端より水道橋の方に下る阪である。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
明治二年の春師の東行するに及んで、匡温は一たび鳴尾村の家に還り五月十六日家を辞して東京に来り、師が皀莢阪さいかちざかの官舎に寄寓し開成校に通学するの旁を大沼枕山に執った。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)