田樂刺でんがくざし)” の例文
新字:田楽刺
「八五郎親分、又やられましたよ。隣りの部屋から、唐紙越しの田樂刺でんがくざしだ。もう一寸左へ寄つて居ると、命のないところさ」
平次がうなつたのも無理はありません。二十三四の背の低い、青脹あをぶくれの醜い男が、まさに田樂刺でんがくざしになつて死んで居るのです。
銭形平次捕物控:180 罠 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
「そんな氣でゐるから、田樂刺でんがくざしになつたんでせうよ——ところで、下手人の心當りはどうです」