物惰氣ものうげ)” の例文
兄は扇をたゝむと、粘氣ねばりけのある落着いた物言ひをして又かう論じ始めた。彼れは顯微鏡のカバーの上のほこりから物惰氣ものうげに眼を兄の方に轉じた。
実験室 (旧字旧仮名) / 有島武郎(著)