然別しかりべつ)” の例文
その翌る朝、マネキン達は折角、遠い処まで来たのだから、然別しかりべつの湖まで行ってみようと話しあっていた。勿論、伊代もその中へ這入っていた。
帯広まで (新字新仮名) / 林芙美子(著)
私は北海道へ來て、興味を持つてゐる湖はこの摩周と、帶廣の奧の然別しかりべつ湖であつた。摩周湖は自分の空想した湖よりも神々しかつた。渚に人を寄せつけない孤立した湖だけに、地味で雄大であつた。