無何有むがう)” の例文
春の山辺の遊びかや、ほの暖かき無何有むがうの郷。囀る小鳥、咲く花の、床しき薫り身にしめて。ふわりふわりと、風船に、乗つたは、いつぞ。あれ山が、海も見えるは舞子に似た。
したゆく水 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)