満二歳まるふたつ)” の例文
妻は、その間に、紙蚊帳のつり手をはずしかけた。その蚊帳のすそに戯れていた亀一かめいちは、まだ満二歳まるふたつにもならなかった。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
針包の荷を、風呂敷で背なかに廻し、その上に、猿廻しの猿みたいに、まだ母の肌恋しい、満二歳まるふたつになるかならぬ女の児を背負って歩いている旅の針屋は
雲霧閻魔帳 (新字新仮名) / 吉川英治(著)