汝等にしら)” の例文
「阿呆め! 余計な者連れて来やがって、一升餅損したぞ。そら汝等にしらにもやるから、くれてやった餅ばあ、早く行ってもらい返して来い。」
手品 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
汝等にしらあまでたかってからに、こげえな貧乏おっかあをひでえ目に会わせくさる!
禰宜様宮田 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
俺、金でも溜めでいで、その機械買ってやれんのだらえいげっとも……山茶花など! それより、汝等にしら、なんでも楽出来れば。——俺、こんなに大切にされで……
山茶花 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
「俺は、もう、これきりの人間だ。山茶花など! それより、汝等にしらせえ、幸福しあわせで……」
山茶花 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
汝等にしらが、姉さ餞別出来るようなら、姉は何も親の側から離れねえでもいいのだ。」
黒い地帯 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)