すると、女が何か外出する用事はないかといたので、ちょっとあると答えると、しばらくして一頭の駿馬しゅんめに、水干装束すいかんしょうぞくをした下人が二、三人付いてやって来た。
女強盗 (新字新仮名) / 菊池寛(著)