京染正紺請合しょうこんうけあいとある足袋の裏を白くかえして、ほしほしと並べた三十ぐらいの女房にょうぼで、中がちょいと隔っただけ、三徳用の言った事が大道でぼやけて分らず……但し吃驚びっくりするほどの大音であったので
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)