“機略”の読み方と例文
読み方割合
きりゃく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
または直覚の活作用とも見傚みなされる彼女の機略きりゃくであるか、あるいはそれ以外の或物であるか、たしかな解剖かいぼうは彼にもまだできていなかったが、何しろ事実は事実に違いなかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
お延にお延流の機略きりゃくがある通り、彼には彼相当の懸引かけひきがあるので、都合の悪いところを巧みに省略した、誰の耳にも真卒しんそつで合理的な説明がたやすく彼の口からお延の前に描き出された。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)