検察けんさつ)” の例文
秀吉の命をうけるとすぐ諸所の往来口へ早馬を打って、通行の検察けんさつにかかっていた浅野弥兵衛の手の者は、同夜間もなく、その迅速な網の目に、一名の怪しげな男を捕えていた。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
治内の視察か、敵状の検察けんさつか。それのみではないらしい。彼はしきりと
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「早くも都下一帯に、残党狩りが始まりました。もちろん明智の衆が、なお全市には織田方の士が潜伏しおるものと見ての追求です。さきほどから町ごとに、各戸へわたってきびしい検察けんさつだそうですが、ただ今、ここへもやって参りました」
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)