梨地鞘造なしじさやづくり)” の例文
それは梨地鞘造なしじさやづくり印籠いんろうで、たしかに袂へ入れて邸を出たはずなのだが、聖堂の近くまで来たとき、ふと気づいて探ぐって見るとそれが袂の中にない。
顎十郎捕物帳:02 稲荷の使 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)