東方ひがしかた)” の例文
大樹の幹は、東方ひがしかたの平野から吹きあげる千年の風に靡いて、恰も大空の星の壮麗に仰天のあまり、これは/\とばかりに胸をのけ反らせ腕を拡げて呆気にでもとられてゐる姿であつた。
剥製 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)