“木工助”の読み方と例文
読み方割合
もくのすけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
『——そこは、男親のつらいお慈悲だ。甘えてはならぬ。また、おれの夜歩きを、わざわざお耳に入れる必要もないぞ。いいか。木工助もくのすけにも、黙っておれよ』
じじというのは、木工助もくのすけ家貞である。父に次いで、清盛がけむたいのは、この忠誠な家来であった。
子飼いからの郎党で、もう髪も白くなりかけている木工助もくのすけ家貞なども、じっとこらえる眼をして、よく、泣きやまぬ子を背に負いながら、出てゆく子の母を見送ることがあった。