有斐斎剳記ゆうひさいさつき』に対馬つしま某という物産学者、薬草を採りに比叡山ひえいざんの奥に入って、たまたま谷を隔てて下の方に、一人の小児の岩から飛び降りてはまたじ登って遊んでいるのを見た。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)