書附かきつ)” の例文
ほう、ここはまだ、みそかの支払いもすまないと見えて、あるわ、あるわ、書附かきつけが。ここに取りちらかしてある書附け、全部で、三、四十両くらいのものか。
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)
飲んだ。それから十分ばかり経つと、疲れが出てうつらうつらと甘睡まどろんだ、二時を打つ時計の音ではっと眼が醒めると、西側の壁に朱色の文字が書附かきつけてあった——そうでしょう
黒襟飾組の魔手 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)