「……普門品念彼偈ふもんぼんねんぴげ(観音経)の一句一句を、各〻が詠題に分け持って、巻をおさめたなら、尊氏が浄書のうえ、当寺の法楽観音の宝前ほうぜんけんじたてまつること。いかがであろうな」
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)