普恩寺ふおんじ)” の例文
「太守。……なにとぞ、おこころしずかに。……いかなる事態が迫りましょうと、この崇顕から長崎、伊具いぐ普恩寺ふおんじらのたくさんな御一族も、おそばにおりますことなれば」
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、中御所へは、一族の名越、普恩寺ふおんじ、赤橋、大仏おさらぎ、江馬、金沢、常葉ときわなどの、日ごろには営中に見えない門族の顔やら、四職の閣老すべて、高時の台下に、席次ただしくつめかけていた。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)