故等持院殿ことうじいんでん(尊氏の法号)どのに関する思い出や世評是々非々ぜぜひひにたいする検校の意見なども伺い、かたがた琵琶びわの一曲を霊前にささげようではないかという申し合せをしていたのだった。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)