二番目「新皿屋敷朧雨暈しんさらやしきつきのあまがさ」は黙阿弥の作にて、「播州皿屋敷ばんしゅうさらやしき」を世話に翻案し、肴屋の酒乱を加へたるものなるが、妙は前半にあらずしてかえりて後半に存ず。