怯々然きよろ/\)” の例文
臆病らしい眼を怯々然きよろ/\と兩側の家に配つて、到頭、村も端れ近くなつた邊で、三國屋といふ木賃宿の招牌かんばんを見附けた時は、渠には既う、現世に何の希望も無かつた。
赤痢 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)