怪猫かいびょう)” の例文
思ってみただけでも身の毛のよだつまっくろな怪猫かいびょうが、怪しの髪の毛の油香を追い慕って、ニャゴニャゴと陰にこもった鳴き声をふりしぼりつつ
人々はその時、怪猫かいびょう口辺こうへんを見た。そして余りの恐ろしさに、思わず顔をそむけないではいられなかった。
魔術師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
いまだになおつけ慕っていた怪猫かいびょうが、不意にニャゴウと鳴きたてましたものでしたから、若者のぎょッとなったのはいうまでもないことでしたが