忠信狐ただのぶぎつね)” の例文
自分は忠信狐ただのぶぎつねではないが、初音の鼓をしたう心は狐にも勝るくらいだ、自分は何だか、あの鼓を見ると自分の親にったような思いがする、と、津村はそんなことを云い出すのであった。
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)